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三菱UFJ銀行元行員 貸金庫から十数億円相当の現金や貴金属を窃取

三菱UFJ銀行の元行員が東京都内の2つの支店で、貸金庫から十数億円相当の現金や貴金属を窃取した事件が発覚しました。この事件は2021年から2023年にかけて行われ、予備鍵を不正に使用して貸金庫を開けたとされています。貸金庫の利用者が中身の欠損に気づいて通報したことで明るみに出ました。

事件の詳細

  • 不正の手口: 元行員は、銀行に保管されている「副鍵」を使い貸金庫を開け、現金や貴金属を盗みました。貸金庫のセキュリティ手順として、通常は副鍵を厳重に管理し、顧客の承認を得るプロセスがありますが、この事件ではこれが機能しませんでした。
  • セキュリティの問題点: 銀行の貸金庫へのアクセス管理は防犯カメラや入室記録が存在するものの、内部の監視体制が不十分であったとされています。副鍵の利用に際して複数人の承認が必要とされていますが、それが徹底されていなかった可能性があります。

発覚が遅れた理由

貸金庫の中身について銀行は直接的な監視を行わず、顧客の自己責任で保管されているという性質が問題の一因となりました。銀行側が貸金庫の内容を把握していないため、利用者の申告を基にしか被害の有無を確認できず、被害が長期間にわたり気づかれませんでした。

今後の対応と影響

三菱UFJ銀行は現在調査中で、貸金庫のセキュリティ体制の改善に取り組むとしています。この事件は、貸金庫の安全性に対する顧客の信頼を揺るがすものであり、今後、業界全体でのシステム見直しが求められると考えられます。また、窃取した元行員は今後、法的責任を追及される見込みです。

この事件は、金融機関が提供するサービスの安全性や、内部の管理体制の重要性を再認識させるきっかけとなっています。