ボックスカルバート(Box Culvert)は、鉄筋コンクリート(RC)またはプレストレストコンクリート(PC)で作られた箱型の構造物で、主に水路や地下通路、道路の下を通すための排水施設などに使用されます。断面が四角形(ボックス状)で、土中に埋設されることが多い構造物です。
用途
- 排水施設
- 道路や鉄道の下に設置し、雨水や河川の水を通すために利用される。
- 地下通路
- 歩行者用や動物用のアンダーパスとして使用。
- 共同溝
- 電気・通信・水道・ガスなどのインフラ設備を収納するために利用される。
特徴
- 耐久性が高い
コンクリート製のため、長期間の使用に耐えられる。 - 施工が容易
プレキャスト(工場製作)されたものを現場で組み立てることも可能で、工期を短縮できる。 - 多様なサイズ
小規模から大規模まで、用途に応じたサイズが選べる。
種類
- プレキャストボックスカルバート
- 工場で製作し、現場で組み立てるタイプ。品質が安定し、工期が短縮可能。
- 現場打ちボックスカルバート
- 施工現場でコンクリートを打設するタイプ。自由な設計が可能だが、工期が長くなる。
設計におけるポイント
- 荷重条件:上部を車両や鉄道が通る場合、荷重に耐えられる設計が必要。
- 排水能力:洪水や豪雨時に対応できる流量を確保することが重要。
- 耐震性:地震時の安全性を考慮し、補強設計が求められる。
ボックスカルバートは、都市インフラや道路・鉄道の維持に欠かせない重要な構造物です。用途に応じた設計・施工が求められます。